先祖代々の土地が負債に?売れない不動産相続の落とし穴と解決策

ぽつんと一軒家

「先祖代々の土地だから」と安易に相続した不動産が、思わぬ負債に変わってしまうケースが増えています。特に地方では不動産の価格が二極化し、売れない不動産が大量に発生。不動産は所有しているだけで維持費や管理の手間がかかるため、放置することもできません。しかし、売れない不動産は誰ももらいたがらず、相続トラブルに発展することも。今や、「売れない不動産」の相続の相談は、相続相談の50%を超えています。

この記事では、不動産相続で起こりうるトラブルと、その解決策について解説します。

なぜ?売れない不動産が負債になる理由

不動産は、立地や築年数によって資産価値が大きく変動します。特に地方では人口減少や過疎化の影響で、買い手がつかない不動産が増加傾向にあります。

  • 維持費がかかる: 固定資産税、都市計画税、建物の修繕費など、所有しているだけで費用がかかります。
  • 管理の手間がかかる: 建物の定期的なメンテナンスや草刈りなど、管理の手間も無視できません。
    今の時代、空き家、空き土地は、近隣の人から迷惑がられ、管理されていないと苦情につながることも多くあります。
  • 売却が難しい: 買い手が見つからず、売却に時間がかかる、または売却できない場合があります。

これらの要因があり、不動産は、相続人にとって、処分ができない負債となってしまうのです。

相続トラブル!不動産の押し付け合いを避けるには?

売れない不動産は、相続人にとって厄介な存在です。誰もが「負債」を抱えたくないため、押し付け合いになるケースも少なくありません。

解決策1:プラスの財産と抱き合わせる

預貯金や有価証券など、換金性の高い財産や収益を生む不動産と売れない不動産をセットで相続することで、公平性を保つ方法です。

解決策2:譲渡先を探す

  • 隣地の所有者に売却: 隣地の所有者にとっては、土地を広げるメリットがあるため、売却できる可能性があります。
  • 空き家バンクを活用: 自治体が運営する空き家バンクに登録し、購入希望者を探します。
  • 買い取り業者を活用: 買い取り業者をあたってみます。但し、買い取りを語った詐欺もありますので、ご注意ください。

解決策3:相続土地国家帰属法を利用する

2023年4月に施行された相続土地国家帰属法を利用し、一定の要件を満たす土地を国に引き取ってもらう方法です。ただし、建物の解体費用や土地の管理費用など、一定の負担金が発生します。
そこで、不動産を取得する相続人に、費用分やその手間を考慮し、現金を多く相続させることで、他の相続人との公平性を保ちます。

まとめ

不動産相続は、思わぬトラブルに発展する可能性があります。大切なのは、事前に不動産の価値を把握し、相続人同士でよく話し合うことです。専門家の意見も参考にしながら、最適な解決策を見つけましょう。

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